STEP6 教えない授業

「教えない授業」という言葉、聞いたことありますか?
講師が一方的に教えるのではなく、生徒自身が自ら考えて学ぶ形態の授業。

講師は誘導の立場。
子供たちが自分で答えを見つけ進んでいく形態です。
レッスンの全てそうするのはなかなか難しい…ので、今の私にできる範囲で、取り組んでいます。

今回紹介するのはSTEP6ですが、各STEPの学習状況に合わせてなるべく実践しています。

workbookは”自分で考える”大事な時間

私の大好きなワークブック。
いろんな活用方法がありますが、アレンジせずにシンプルに取り組む際には、”何をすべき”かは子供たち自身に考えてもらいます。

STEP6で取り組んだのはこちら。
テキストで学習したcan/can’tと連動するページです。

他のページに比べて目に見てすぐに分かるヒントが少ないので、しっかり調べて考える必要あり!

友達との話し合いも必要な時間

自分だけで解ければ良いのですが、絵だけ見て予測して解ける内容ではないのが今回のページ。
「あーこういうことかな」
なんて独り言があちこちから聞こえるのですが、お互い言っている内容が合わなくて、「え?」ってちょっと混乱。

1人で解決できないならば、みんなで話し合って解決することもときには大切。

「こういう意味だと思う」
「○○って単語あるから、こういうことじゃない?」
「え、そうなの?違う意味だと思ってだ」
などなど、意見を出しあうことで、解決するために次にすべきことが分かっていきます。

辞書引きは基本

指示が分からないときに必須なのは、やはり辞書。
たくさんある単語を手分けして引いたり、同じ言葉を引いてどの意味か相談したり、いろいろ工夫が見られます。

とくにみんなで相談が必要だったのが④番↓

4の”rooster”を引いたら↓

これを見て↑
子どもたちは、「あーニワトリだ!」と言って辞書閉じちゃったけど…
それじゃあ答えにたどりつかない‥‥(^^;

とは思うけど、我慢我慢。
何も言わない!

「layって?」
辞書を引くと↓

「置く?」
「ニワトリが卵を置く?」
「ニワトリの卵を置けるか?立てられるか?」
なんて…私が全く予想もしない展開へ…

さすがに全く的外れなので….
私から
「問題の意味ってそもそもなんだろう?can, can’tどっちなんだろうね。」
って突っ込むことによって、念入りに辞書チェックすることに気づいて…。

辞書に書かれている最初の意味だけで終わらずに、2個目3個目をチェックする。さらに、例文にも目を通す。それが自分の調べたい内容とどう関わるか、そんなところまで意識するのには、やはり時間と経験が必要。

「layは産むって意味もあるよ!」
「そうなの?」
「よし!じゃあcanだ!」

超満足そうな子供たち!
う‥‥ごめん‥‥違う。

それを伝えるとみんなびっくり!
「え?なんで??」

振り出しに戻って…
roosterを引くところやり直し。

おんどり、めんどりのあいだにある”⇔”は何だろう?
と問うと、
「逆の意味?」
「おんどりってなに?にわとりじゃないの?」
「じゃあめんどりって何?」

このやりとりを聞いてわかりました。
おんどり めんどり という言葉を知らない!という事実。

ちょっと衝撃でしたが、知識として知らないものは知らない。
知らないならば、ここで知ることが大切。

オスとメスだと気づくまでだいぶ時間かかりました。
教えてしまえば一瞬ですが、こうして自分たちで気づくまで待つと…子供たちからは「やった!なるほど!解けたー」となります。
自分の力で「分かった!」この時間がとても大切。
だから、時間がかかってもそこは大事にしたい!

やるべきことが分かると、記入するのはアッという間!モヤモヤが晴れて、さくさく書けるのはとてもうれしい!

その後も珍回答が続きつつ、みんなで全て解き終えました。

こちらから教えて(説明、解説)しまえばあっという間に終了するワークブック。
しかしこうして自分で考えて取り組めば、時間はたくさん必要。
回り道のように思えますが、じっくり取り組む時間は、絶対に無駄ではないはず。

分かった気がして取り組んで、解答したら間違えていて「へ~そうなんだ」と赤ペンで訂正することで満足するような学習では、次につながりません。

テキスト学習も”教えない”が基本

「教えない授業」
理想ですが、全てそうできるか?と言えば、私の持っている力ではまだまだやれることに限りがあります。
しかし、学習歴が長くなるにつれて、自主学習時間をなるべく多く取ることはできるようになっています。

新しい学習ページに取り組む際、
・CDを聴く
・内容を聞き取り、理解(推測)する。
・辞書を引いて、確実な理解にする。
いつでもその繰り返しです。

辞書をいったい何回引くの?ってくらい引きます。引いた数分後に再度確認すると、すっかり忘れていることも多くて、また引く。そんな地道な作業の繰り返し。面倒くさがらずに辞書を引く子供たち。そのこと自体に大きな意味がある、と私は思います。

辞書引き、予測、相談…
時間はけっこう(かなり?)かかります。
しかしそれは無駄な時間ではなく、頭フル回転の大事な時間。
困ったときに誰かの助けを待つのではなく、自分から動ける人になってほしい!
それが、絶対に必要な力だから。

”自ら学ぶ”
その基礎があれば、どんなときだって自分の力で進んでいける。
そう思っています。

なぜ「教えない授業」?

「教えない授業」
目標にしつつも、まだまだ実践できていません。

しかし、絶対に実践すべきことなのは確かです。
全ては、これからを生きる子供たちため。

予測不可能な未来を、
堂々と自分らしく生きていける人になってほしい
そう思っています。

どんな状況でも、自分の頭で考えて、工夫・想像・予測して、ときには仲間と相談して、悩んで、知恵を絞って‥‥その先に答えを見つけていける、そんな人になってほしいと思います。

英語は必ずみんなを助けてくれる武器となる!
けれど、素晴らしい武器があったって
使いこなせる力なくして、武器は意味を持ちません。

「自分で考える力」は必須なんです。

英語知識だけではなく、たくましく生きる力を持った人になってほしい。そのために、私にできること、これからも追求していこうと思います。
子供もがんばっている!
同時に、私もそんな子供たちの成長を後押しできる人でいるためにがんばります!

最新ブログ:2024/3/19 英語劇のメリット

英語学習4年目になると定期的に英語劇を行っています。テキストを読んで暗記する学習だけでなく、実際の場面でどう英語を使うかをイメージしやすくなるのはもちろん、他にもメリットはたくさんあります。

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