中学生 英語スピーチ
今回紹介するのは、中学1、2年生在籍のSTEP7クラス。
テキストの終了に伴い、つい先日、クラス内で発表会を行いました。
これまでの学習とその成長を感じたみんなの発表の様子を紹介します。
発表内容
進級に際して、発表は2つ。
①スピーチ:
テキストの中で行ったスピーチテーマから1つ選び、そのままの発表ではなく、学んだことを盛り込んだ内容に膨らませる。
②英語NEWS音読:
NEWSをキャスターのように読む
発表原稿をきっちり早めに仕上げて私に確認を依頼する子もいれば、発表の日まで全く連絡のない子もいます。忘れているなんてことあるのかも、と少し不安になりつつも、みんなを信じて教室に行くと、全員がきっちり発表を意識して準備できていて、驚きとともに「やはりそれができるメンバーだ!」と誇らしく思いました。
スピーチ
“Japanese Items”
このスピーチを選ぶ子がいるとは全く予想していなくて驚きました。
このスピーチは、このテキストで最初にぶつかる大きな壁‥‥。
「日本のものを紹介」。これは、決まったフレーズでのあいさつや会話表現よりも断然難しくて‥‥本当に単語しか出てこない状況。
おもちの説明って???
white, delicious, eat with soy sauce, eat in New Year
とにかく、知っている単語を並べて説明。それ以上なんて無理!となっちゃう子供たち。
鳥居って??寿司??ざぶとん???
それを知らない人に説明することの難しさに苦しみました。
その苦しんだスピーチを最後に選び、自分の力で文を作成し、堂々とみんなの前で発表する姿は本当にステキでした!
”Famous people”
この発表を選んでくれた子たち。
自分が何が好きか、どうして好きか、しっかりと語ってくれました。
発表の良いところ、楽しいところは
みんなの”その人らしさ”が出たり、”知らなかった一面”が分かるところ。
長く一緒にいる間柄でも知らなかった意外な一面を発見したり、今興味があるものを知ることができたり、どの発表にも興味深々です。
”My Routine and Future Plans”
この発表を選んだことにまずちょっと驚きました。
最終発表だから「内容を膨らませる」という課題も追加されています。
資料を多く用意して、聴く側にも伝わりやすいステキな発表。
前置詞の学習Unitの発表だったので、その点をきちんといかされたスピーチだったことがステキでした。
” Animals in the World”
怖い動物。強い動物。可愛い動物。人気のある動物….。
それぞれ選んだ動物が、どうしてそう思えるかまで発表してくれました。
このスピーチを選んでくれた子は多かったように思いますが1人として同じものはないところが興味深かったです。
1人1人の感じ方は違う、再認識しました。
当たり前ですが、こうして発表をする・見ることで、人の意見に耳を傾けお互いを認め合う素晴らしい機会だと感じます。
” Past, Present, Future”
このスピーチをレッスンで扱った際、テキスト記載の発表内容を私がアレンジしました。
素直にやるよりは、アレンジしたほうが楽しい!という私のとっさのアイディアでした。
最終発表に選んだ子が一番多かったです。受け入れてもらえてうれしいです。
勝手な想いですが、
与えられたことを、与えられたままにこなすのではなく、どうしたらもっと楽しいかな
と考えるようになってもらえたらいいなと思ってます。
多分、Sunnyの子たちはそういう私の気持ち、感じているようで
「Yokoはもっと工夫してほしいって思ってるでしょ」
ってよく言われます。
強要はしませんが、なんだかんだ、より良いものにしようと思う子がいます。
そしてその存在が周りに影響して全体がレベルアップする。ステキな関係です。
”Historical Figures”
このスピーチ選択も多かったです。
みんながだれを、どうして選んだか。どういう点で惹かれているか。とても分かりやすい発表でした。
教科書を読んで暗記して、フレーズが言えたらOK。
理解度テストで高得点ならOK。
ではなく、
自分はこういう人、自分はこれが好き、その理由は‥‥と自分を表現できる。
英語を学ぶ、その先には必ずそういったものがあるべきだと思います。
いわゆるレッスンだけでは分からない、その子らしさ(興味あることなど)は、発表の場を持つことでより深くお互いを知ることができます。発表って本当にステキです。
英語NEWS発表
昨年5月から毎レッスン読んでいる英語NEWS。
今ではSunnyに絶対欠かせない大事な取り組みです。>>英語ニュースとは
英語NEWSには小学生用、中学生用、高校生用があるのですが、まずは小学生用で半年ほど継続し、今は中学生用に取り組んでいます。
今回の発表では、小学生用のもののなかから何か1つ選んでもらい、それを「ニュースキャスターのように読もう」と伝えました。
「ニュースキャスターのように」ってつまり暗記?とざわつきましたが、ニュースキャスターってどういうふうに読む?という話をしながら基本的にみんなに任せました。課題に対してどう取り組むか考えて本番を迎えることも大切です。
原稿を見ないで読むことは大変だけれど、できる限りそうしようという意識で前を見て読んでいる姿がステキでした。
1人、中学生用のNEWSにチャレンジしてくれた子もいて驚きました!次の発表はみんなに中学生用をやってもらおうと思っていたので、その子のチャレンジが良い刺激をみんなに与えてくれたと思ってうれしく思いました。
Speechを大事にする理由
Speechに期待することは3つ。
①自分の考えを伝える
②人の考えを知る
③人それぞれの考え方、違いがあることを受け入れる
年齢が低いうちは、なかなかこれらは難しいものです。
が、テーマが些細なことから始まって少しずつ自分の考えや興味を表に出す機会が増えて‥‥
気づくと、「自分はこうだ」とはっきり意見を言える姿が見られるのと同時に、人の意見にもきちんと耳を傾けて「なるほど」と受け入れる姿も見られます。
1人1人の個性をきちんと出して、また受け入れてもらえる関係性。素晴らしいと思います。
共に学ぶ信じられるメンバーがいてこそ、力をつけていくことができるSpeech。
一緒に学ぶ仲間に出会えたことも幸せです。
中学生に伝えたいこと
テキスト修了時、コメントを書いた終了証を1人1人に渡します。
年齢に合わせた、子どもたちに伝わりやすいように書くようにしています。
今回は中学1、2年生。
私は彼らにどんな言葉を贈ることで私の気持ちをどう伝えることができるか、けっこう悩みました。
子どもでも大人でもない、けれど、大人になる成長段階にあって、1人1人の個性もしっかりと持っている年齢。自分の将来についても考えて勉強にも主体的に取り組める年齢。いろいろなことを自分事として考えられる年齢。
結局ごちゃごちゃと長い文章を書いてしまったのですが、
一番伝えたかったことは
*英語の「〇〇が好き」を伸ばしてほしい
ということ。
英語の学習材料に触れながら、「読む、和訳する、感じる、発表する、書く、解く、聴く」などの中に、1人1人に得意や好きと感じるものがあると思うんです。
もちろん全部完璧にできたらそれはすばらしいのですが、そうであることを目標にしなくてもいい(そうでない自分を否定しなくてもいい)と思うんです。
自分が好きだと思うこと、得意だと思えること、伸ばしたいと惹かれるもの、そういうものに向き合って個々が自分らしさをどんどん伸ばしていけたらいいと思うんです。
和訳が好き➡長文問題がんばりたい
スピーチが好き➡プレゼン力つけたい
書くことが好き➡英作文を極めたい
それぞれ”➡”の先に、また次の自分が見える。好きなことを追求すると好きなものにつながるもの。
私自身がそんなふうにやってきて、今この仕事を選択して幸せを感じているからそう思えるのだとは思いますので、押し付けになってはいけないですが。これも私個人の意見。子供たちがそれをどう受け止めるかは、子どもたち次第ですね。
Sunnyは学校でも塾でもないから、そのどちらにもできないこと、どちらでもやらないことをやりたいです。
受験や資格試験など目先のことではなく、これからを生きるみんなが力強く生きていける土台になるものを身に着けてほしいと思っています。
ただの習い事の講師という立場ながら、これほど長く1人1人と関わることのない1人の大人として、子どもたちの将来に何かプラスになるものを残せたら幸せだと思っています。
いろいろなクラスの発表会を行いますが、STEP7の発表は初めて。(コロナの影響でストップしていたことも影響して)
目の前の子供たちにとって何が大切か、何を伝えるべきか、何をともに学ぶべきか
発表という機会を持てたことが私にもたくさん考える時間を持たせてくれました。
STEP8に進む子供たちが、そのテキストを終えるとき、さらに力をつけたことが実感できるようなそんな積み重ねをしていきたいと思います。