There is/There areは定着が難しい!?

なぜなのか‥‥
その理由ははっきりとつかめていないのですが、
There is a ~.
There are ~.
という文は、なぜか子供たちに定着がしにくい
、という事実があります。

Sunnyだけ???
かどうかの検証はしていませんが、間違いなく例年感じます。

今回は、つい最近のレッスンにて
There is a~, There are~.を学習した中1の子供たちについて書きます。

1度で理解を求めない

さて、タイトルにあるThere is/areの構文が登場するのは、STEP6(目安4~5年生)。 幼児から英語学習を始めて6年目。

I like~.
I am~.
などの文型に馴染みがあるなかで登場するからなのか

There is a~.
There are ~.
はピンと来にくい様子。

この構文が登場してからは、レッスン時間内に繰り返し使用する機会を設けますが、テキスト終了時の達成度確認チャレンジでは多くの子が内容を把握しきれていないことが明るみになります。
(そういう意味では、テキスト終了時の達成度確認チャレンジの意義は大きいと感じます。学んだそのときは”分かっているつもり”であるものが、時間を経てきちんと理解できているかの確認の時間があることの大切さ、実感します)

STEP6テキスト。単数複数を意識することも難しいことが、子どもたちの様子から気づきます。日本語ではそこまで単数複数意識しないので、感覚としてとらえにくいようです。

繰り返し学習の大切さ

さて、先ほど書いたように、
There is a~.
There are~.
の構文はSTEP6で初登場し、次に登場するのはSTEP7。

このSTEP7で使用するテキストはちょっと特殊。過去に学習してきた内容、歌やチャンツが総合的に登場します。
雰囲気と感覚で取り組んできた内容に、再度文法面から取り組むことで理解を深めることのできる内容です。

テキストを手にした子供たちの反応は
「懐かしい!ほとんど知ってる!またやるの?」です。

確かに簡単。
歌やチャンツを言うだけなら
でも、これまで漠然とした理解であったものを深堀りして学ぶと、案外分かっているようで分かりきれていなかった部分に気づいたり、今まで以上の力を求められることへのチャレンジにもなります。

左はSTEP7テキスト。右はSTEP2テキスト。幼児クラスのときに歌ったチャンツでも、しっかり覚えています。しかも動作付き。

Activityでどんどん使っちゃう!から、の定着を狙う

基礎学習→応用練習
が学びの基本なのかなと思うのですが、

Sunnyは
まずは使ってみよう!
が通常のやり方です。

覚えてから、理解してから、しっかり言えるようになってからを待つよりも、とにかく使ってみて体で感じる学び方です。

実戦に近い!と思いませんか?

英語で話さなければならない状況が急に起こった際に
「ちょっと待って!練習してからにしよう」
なんて、ないですよね。
考えるよりも、やってみる(話してみる)べきです。

今回のThere is~を使用するAvtivityでも、活動中にどんどん自然に発言できるようになる様子が見られました。

こうした活動は一見すぐに取りくめそうに見えて、意外にそうでもないもの。小さいころからの繰り返しがあって、順調な活動が成り立つことを感じています。自分の力で取りくむ姿がステキです。

Activityの様子

子どもたち同士の活動前に、まずは私と子供たちとのやりとりから開始します。
今回のActivityの内容はこちら。


写真と同じイラストの入ったカードのうち、1枚を私が選択。
Q:Which is my card?
とみんなへ質問。

私に何を質問したら答えにたどりつけるか、考えまくる子供たち。
Q: Do you have … ? 
Q: On the roof …?
Q: people … ?
Q: Is there…?

などいろんなフレーズが飛び交いながら、質問のフレーズが形となっていき、最終的に
How many children are there on the roof?
が完成。
STEP7は3クラスありますが、どのクラスでも必ずこのようにみんなで意見を出し合ってフレーズを形にしていきます。

この間、講師として私がやるべきことは
「待つ」こと。

言い方はこうだと、講師が伝えてしまえばそれで完結。
でも、自分の力でフレーズを考えてこそ、自分のものにする機会を得るもの。

人に助けてもらうことは簡単ですし、です。時間の無駄もないように思えます。が、結局はあまり自分にメリットをもたらさないですね。

フレーズ確認ができたところで、子どもたち同士の活動を開始。
クラス全員と一生懸命質問し合う姿が見られます。自分から誰かに声をかけにいき、質問をして答えを見つける。楽しそうな姿が見られます。最初は言いにくかったフレーズも、だんだんと慣れてくるとぎこちなさが落ちて、スラスラと早く言えるようになっていきます。

結局使うべきフレーズはある程度決まっているのですが、「こう言うんだよ」と言わされて言うのとはちょっと違う自分の力で言おうと取り組む活動です。(*ある程度、というところ、ポイントです。子供たちが考えたフレーズがなるほど、そういう質問もあるなと思えれば、そのフレーズを使って活動することもあります。)

コミュニケーション活動では、ターゲットセンテンス以外にも必要なフレーズが多数あります。日本語に逃げずに英語をどんどん使う。意識した人から英語は身近になっていきます。

There is , There areはどうやって定着する?

今回のレッスンでThere is/There areを使ったActivityを行ったことで、今はその構文に意識が向いています。
来週はこの意識をつなげるための、別の活動を取り入れます。

そしてその後は、次のユニットに進んで新しい学習事項になってもThere is, there areを何らかの形で組み込んでいきます。

今回取り上げたThere is/There areにかぎることではなく、どんな内容も全て学んだことはレッスン時にどんどん使っていくことで、理屈で考えなくても使うことができるレベルまで持っていく。そうなれば「定着」と言えます。

みんなの課題は私の課題

私は、子どもたちとともに学ぶ日々の時間が大好きです。
私は講師ではあるけれど、一方的に教えたり指示するだけの立場ではありません。
子どもたちの学びの様子を見ながら、私が学び、それを次に活かしていく。
つまりは相互の学びです。

今回取り上げたThere is/There are構文の定着が難しい
に限らず、ほかにもうまく定着しない内容や、理解しきれていないこと、また自主学習の取り組みがうまくいかなかったりなど、何かしら壁にぶつかることはみんなにあります。

子どもたちが壁に感じることがあれば、それは私のレッスンの内容を見なおすサインでもあります。
何が課題で何をしたら良いか、みんなと共によりよくしていくレッスンを常に意識し続けたいです。

Sunnyの子たちが、確かな英語力を身に着けて、自分の強みとして英語を活かせるように!
こうしてブログを書くことで、私自身にもたくさんの目標と課題が見出せます。

みんなに感謝する日々です。

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英語学習4年目になると定期的に英語劇を行っています。テキストを読んで暗記する学習だけでなく、実際の場面でどう英語を使うかをイメージしやすくなるのはもちろん、他にもメリットはたくさんあります。